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突然もらったクリスマスイブ倒産報告

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投稿者:メリクリ

大きなプロジェクトが解消し、急きょ本社に戻ることとなった冬のクリスマスイブのことでした。

定時後、社内全員が集められ「今年度で会社が倒産となります」とイブの日に言われました。

集まった皆さんのざわめきは今まで聞いた中でも大きいくらいものでした。 特に「家で家族がクリスマスケーキ焼いて待っているのに…」といった誰かの声が一番忘れられませんでした。

一通りの簡単な倒産についての説明のあと、一番にしたのは顔の広い方の話を聞くということでした。

職業がIT業界ということもあり、仕事ができればどこかの会社に潜り込めるというそういう場所だったため、まず社内の上司や他社でのお仕事でお世話になった人に恥をしのんで倒産について話しをし、いろいろな情報を聞きました。

会社によって条件はさまざまで、新人ならどうにか雇ってもらえる会社、20台後半から30台前半なら雇ってもらえるといった会社。 また、複数人は難しいが一人ならという会社。 いろいろありました。

私は結局今までの業務経験を求められ、とある会社に入社しましたが、そこは大変に厳しい会社でした。 平日は終電まで。 また、月二回は必ず金曜日から週末土日に徹夜作業。

倒産の心労を回復するまもなく肉体的にも精神的にも疲労がたまり最終的には体調を崩し、自主退社となり結果、無職となりました。

また、体調を崩す直前の会社とのやりとりは本当にひどいものでした。

2年にも及ぶプロジェクトで終わりが見えないままに上記の勤務状態を続けていたため、体調を崩した時にプロジェクトの異動または徹夜の回避を数回にわたりお願いしましたが、結果、所属部長より部長本人が利用している精神安定剤を渡され、これを飲んで仕事をすれば大丈夫だと言われただけでした。

このようなことは通常の会社では許されるわけではありませんでしたが、当時の私には戦える余力も残っておらず、結局毎日無理やり勤務し、救急車で運ばれることとなりました。

会社を自主退職し、その後の無職期間は体調を崩していたので失業手当はもらわずに傷病手当を利用し、心身の回復に努めました。

そしてどうにか半年経たずに就職活動をはじめることができましたが、倒れた時に努めていた会社の対応が本当にひどかったため、世の中の会社に対する不信感がひどかったです。

これを克服するために、その後の就職活動については落ちても構わないつもりで、前の会社の処遇をきちんと伝え、適切な勤務時間を社員に与えられることを条件に活動を続けた結果、無事に以前と同じ給与で残業の少ない会社へ就職できることができました。

体調を崩して退職など本当はしたくはありませんでしたが、今ではあの時倒れた時にそうそうに逃げ出せてよかったと思えるようになりました。